ペットは、飼い主さんの小さな勘違いや間違った愛情のかけ方で病気になってしまいます。私は深刻な状態に陥ったペットを前にして「飼い主さんがもっと違った方法で向き合っていれば…」と感じることが何度もありました。

特に最近の飼い主さんは、ペットの病気についてネットで熱心に調べます。ネットの情報や一般的な獣医師の診療はアメリカ的な考え方に基づくケースがほとんどですが、これらは「ペット＝家族」と捉える日本人の感覚には馴染みません。「いかに治療するか」にとらわれてしまい、「家族を病気にさせない」という本来のあるべき姿勢を見失ってしまうことがあるのです。

予防には、「正しい愛情のかけ方」が重要です。当院では、病気にさせない予防獣医学ならではの愛情のかけ方をしっかりお伝えしています。予防獣医学によるしつけを行うことで、ペットにも飼い主さんにも本当の幸せを知ってほしいと思います。

エイ．ランドおゆみ野動物病院の「エイ(A)」にはこんな意味があります。

私は小学5年生の時に、東京から千葉へ引っ越してきました。新しい家は庭に野生のリスが遊びに来るような自然豊かな環境で、モルモットを100匹くらい、ワンちゃんもたくさん飼っていました。動物との暮らしは楽しくてしょうがなかったですね。

獣医師を志したのは中学・高校時代です。当時、「獣医師として海外に移住するのもいいな」という思いを抱いており、後に青年海外協力隊への参加につながりました。

大学では小動物の獣医師ではなく、産業動物(牛・豚・山羊から鶏・ミツバチ・錦鯉まで経済活動に伴う動物)の獣医師としての道を選び、卒業後は乳牛の獣医として経験を積みました。乳牛の飼育においては、「病気にさせない」ことが獣医師の最大の仕事でした。当時の経験から学んだ予防獣医学の考え方は、動物病院で様々なペットと日々向き合っている今の私の原点となっています。